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『復刻版 欧文活字』 付録 タイポグラフィ習作
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『復刻版 欧文活字』
付録 タイポグラフィ習作


高岡重蔵
印刷学会出版部
1500+税



最近は、編集のシゴトをぜんぜんしていないので、書体について考えることから、遠ざかってしまっているのだけど、以前は、デザイナーに渡すページラフを書くときに、書体まで指定してしまって、よくイヤがられた。(デザイナーは、自由に創作したいものよね。その節は失礼)

書体っておもしろい。
同じコトバでも、文字の種類で表情が変わる。
コトバの意味もニュアンスも、書体にはこめられてしまう気がする。

そんなことを思いながら、読んでみた。
本の中身は、印刷関係に関わる人向け。小さな文庫本サイズのハードカバーで巻末のあとがき以外は、活版で組まれた本文そのままを復刻している。
まったくもって現場向きの内容なんだけど、あとがきと付録が興味深かった。この本が“工場必携シリーズ”の一冊として発行された経緯や時代背景、当時手に入りにくかった欧文活字のはなし、ある人物との出会いからタイポグラフィに魅せられた業界人がいたことなどなど。
装丁や古い活版の文字組にうっとりとさせられた、とても味わい深い一冊。

京都・大垣書店 鳥丸三条店で購入。
by book_cafe | 2004-09-25 22:01 | __ 書物棚
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